千歳くんはラムネ瓶のなか 第10話 感想|かりそめの恋人の終わりと始まり

アニメ・マンガ考察

特別であるがゆえの生きづらさ

引用:『千歳くんはラムネ瓶のなか』10話

七瀬悠月は、自分が「特別な女の子」であると気づいています。 しかし同時に、その特別さがあるからこそ、特別なままでは生きにくいという現実にも直面しています。

そのため彼女は、上手に立ち回るために自分を作り、常によりよい自分であろうとしてきました。 好かれたくもないし、嫌われたくない。その感情はとても人間らしく、共感できる人も多いのではないでしょうか。

それでも、たった一度の暴力によって、自分が築いてきた軸が簡単に崩れてしまった。 この描写は非常に重く、悠月が「自分は空っぽなのではないか」と感じてしまうのも無理はないと感じました。

悠月の覚悟

引用:『千歳くんはラムネ瓶のなか』10話

過去に一度挫折した悠月は、今度は一人でヤン校の先輩に立ち向かいます。 正直、この行動はあまりにも危険で、「警察を呼ぶべき」という意見が出るのも当然だと思いました。

それでも悠月は、1対1で話をしようとし、「私は処女だ」というかなり過激な言葉を使って相手に向かいます。 しかし先輩は中学時代にできなかったことをここでやり直そうとし、状況はさらに悪化していきます。

見ていて非常に苦しく、目を背けたくなる場面でした。

さすがに限界、というところで登場するのが千歳朔です。 やや遅めの登場ではありましたが、それでも助けに来ただけ良いとしましょう。

助けに入った直後、千歳は激しく殴られ、普段とは違う雰囲気を見せます。 しかし実は彼は正当防衛にするために和希へ証拠動画の撮影を頼んでいました。

ここから反撃に転じ、正当防衛という形でヤン校の先輩を制圧します。 それにしても、千歳がここまで喧嘩慣れしているとは意外ですよね。

智也との決着

引用:『千歳くんはラムネ瓶のなか』10話

事件はこれで終わりではありません。 これまで怪しかった智也との問題もここで明らかになります。

声をかけることもできなかった相手に一人で帰るところを掴んで話しかけるという行動は正直かなり危うく、見ていて不安を覚えました。 「最初から普通に話しかければよかった」という言葉がこれほど当てはまる場面もないと思います。

その一方で、悠月のかなり踏み込んだ発言や千歳から教わった通りに急所を蹴り上げる展開には驚かされました。 この一日で、悠月は自分を縛っていたストーカー問題をすべて自分の手で終わらせることになります。

かりそめの恋人の終わり

引用:『千歳くんはラムネ瓶のなか』10話

すべてが終わり、ついに「かりそめの恋人」を終える時がやってきます。

悠月は千歳の頬にキスをし、「ハッピーバースデー、朔」と告げたあと、「おやすみなさい、千歳」と言います。

この「朔」から「千歳」への呼び方の変化だけで、二人の関係性が一区切りついたことが伝わってくる演出がとても印象的でした。 言葉にしなくても分かる別れ方が、いかにもこの二人らしいと感じます。

まとめ

第10話は、七瀬悠月が前に進む覚悟を描いた回であると同時に、恋の始まりであり、それぞれが自分の生き方を選び取る回だったと思います。

ここで一度区切りとなり、第11話まで間が空いてしまうのは少し惜しいですが、悠月回をしっかり描き切った点は非常に良かったと感じました。

以上、第10話の感想です。 この回で、皆さんの心に一番残った場面はどこでしたか?

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