■突然のプロポーズと、「禁則事項」に隠された距離
出典:『永久のユウグレ』2話
前回の続き、ユウグレからの突然のプロポーズという衝撃的な幕開けから始まりました。
アキラが戸惑うのも当然で、「会ったばかりの奴とは結婚できない」という反応は至極まっとう。
けれどユウグレは壁ドンして迫り、指輪を差し出しながら「禁則事項です」と繰り返す。
この「禁則事項」というワードが何度も出てくるのが印象的で、アキラに言えない真実を隠し持っています。
その後は、村長の弟が土下座して密告を謝罪し、アキラの決意がより明確になります。
「この村を出る」という選択。それは単なる逃避ではなく、トワサを探すための「旅の始まり」を意味していました。
■ヨイヤミとハクボ、200年前のメッセージ
出典:『永久のユウグレ』2話
アキラとユウグレが旅立つ一方で、物語は別視点も描かれます。
ヨイヤミと呼ばれるアンドロイドがイディに「カニスを殺したのは誰か」と問うシーン。
イディはアキラに恩を感じているため、真実を伏せます。このアンドロイド2体はOWELといえど、イディに対してそれほど強硬的な姿勢は見せずに、他を探しに行きます。
さらに、約200年前のトワサのメッセージも登場。
「多くの間違いを犯した、決して探さないで」
この言葉はアキラにとってあまりにも重く感じるものでした。また、このメッセージの日付は2057年1月7日で、2人が襲撃に会った2039年の2月から約18年の年月が経っています。ここでトワサはあの事件後も生きていたというのもわかりますが、同時におそらくこの空白の18年間に今アキラがいる200年後の世界、つまりは荒れ果てたひどく後退した時代になる何かが起きたのだと考えられます。
トワサは何を後悔しているのか、何に関わってここまで荒れ果てた世界になってしまったのか。アキラはトワサのメッセージを聞いたうえでそれでもトワサの手がかりを探そうとします。
■旅の仲間・アモル登場。希望と裏切りのはざまで
出典:『永久のユウグレ』2話
アキラとユウグレは青森に行く途中の卸問屋のオボロの船に乗り、そこで恐山に向かうことを決めます。船から降りた後、アキラ太たちは少女・アモルと出会います。
絵筆を壊してしまい、弁償するアキラ。
一見、普通の心温まるやり取りのようですが、そこには「レトギア」という不穏な言葉が登場します。
レトギアとは、人権を返上し、オーウェルによって最低限の生活を保証される存在。
つまり「人間であることをやめた人々」です。
そんな中、アモルは「絵本作家になりたかった」と語ります。
特にアモルの持つ絵本も禁書らしく、レトギアと言いこの未来での世界がどういう場所かを物語っていますね。
■アモルの裏切りとユウグレの“人間らしさ”
出典:『永久のユウグレ』2話
アモルは街道でOWELが検問しているため、検問がない道を案内をしてくれると言い、ついてきます。
しかし、アモルは絵本を返してもらうという約束でアキラたちを裏切ります。
恐山で出会うマールムという男は、粗暴で暴力的。アモルを使ってアキラたちに奇襲します。
しかし、マールムが「絵本は全部燃やした」と嘲笑した瞬間、アモルは彼の急所を攻撃。
ここで彼女の人間らしさが爆発します。
裏切りと贖罪が同時に描かれる、非常に印象的なシーンでした。
一方のユウグレは、裏切ったアモルを助けようとするアキラに対して「助けたら結婚してくれる?」と問いかける。
まるで何もわからない子供のような台詞ですね。
しかしアキラも「やっぱりお前はアンドロイドなんだな」という言葉を返し、アンドロイドに対する偏見がないように見えたアキラから意外な言葉でした。また、その時のユウグレが見せた悲しげな表情が忘れられません。
この瞬間、彼女の中にも心があるのかもしれないと感じさせました。
まとめ
最後のユウグレ表情、あれは彼女が何を思ったのでしょうか。
ユウグレは少なくとも150年は生きているようなことを言いました。トワサがもう一人の自分として最初に作ったアンドロイドがユウグレである可能性は高いですし、だとするとユウグレの中にあるトワサの記憶が彼女を動かしているのでしょうか。
その答えが見えるのは、まだ先になりそうです。
次回、アモルを助けに行くアキラとユウグレがどう関わってくるのか。
第3話も見逃せませんね。
本作はプライムビデオでも視聴ができるので、ぜひチェックしてみてください!!
コメント