成香の父親
競技大会を前に成香が学院を欠席し、心配した伊月が都島家を訪ねると成香の父親が登場。
いきなり父親と対面することになり、伊月はかなり緊張していました。
しかし実際に話してみると、伊月が思っていたほど怖い人物ではありません。
伊月は幼い頃、成香を勝手に連れ出したことで父親から叱られたと思い込んでいました。
ところが父親には叱ったつもりなどなく、むしろ娘を元気づけてくれた伊月に感謝していたのです。
怖い表情と言葉足らずのせいで、伊月が長い間勘違いしていただけでしたね
しかも、成香が学院を休んだ理由は突き指を心配した父親に病院へ連れていかれたからでした。
成香の父親は、怖いというよりも相当な過保護だったのではないでしょうか。
成香のヤキモチ
突き指で学院を休んだ成香ですが、伊月が訪ねてみると普通に道場で練習していました。
それどころか、前回のテニス勝負で勝った時の権利を使い、伊月を外出に誘ってくるんですよね
お見舞いに来た伊月に頼むのは少しずるい気もしますし、伊月としても断れるはずがありません。
しかも成香が選んだ場所は二人が幼い頃に訪れた駄菓子屋でした。
ちょっと地味じゃないかと思いますし、映画館やゲームセンターのような場所ではありませんが、二人にとっては大切な思い出が残る場所です。
これは成香らしい選択だったと思います。
ところが、伊月が雛子や美麗とも出かけたことがあると知ると、成香は明らかにヤキモチを焼いていました。
結局のところ、成香も伊月と映画館やゲームセンターへ行ってみたかったのでしょう。
普段は凛々しい成香が、ここまで素直に嫉妬する姿はかわいかったですね。
個人的には今回の成香は雛子以上にヒロインらしく見えました。
告白の言葉
競技大会では雛子がテニスで優勝、成香も剣道で順調に勝ち上がり決勝戦へ進みます。
試合の合間、伊月は成香にこれからもっと特別な相手が増えていけばいいと伝えました。
成香が自分以外の人とも心を通わせられるようになってほしいと、伊月としては純粋に成香の世界が広がることを願っていたのでしょう。
しかし成香にとって伊月はほかの友人と同じではありません。
友達が増えたとしても、自分を最初に理解してくれた伊月だけはこれからも特別な存在です。
涙を浮かべながら、その気持ちを伝えた成香。
これまでも告白に近い言動はありましたが、今回はかなり直接的でしたね。
これでも成香の気持ちに気づかないのであれば、伊月は相当な鈍感主人公だと思います。
わざと負けようとした成香
剣道の準決勝で圧倒的な強さを見せた成香でしたが、観客からは再び怖がるような声が聞こえてきます。
昨年と同じように、自分の強さが原因で孤立してしまうのではないか。
その不安から、成香は決勝戦でわざと負けることを考えます。
正直、また同じ問題かと思いました。
それでも成香にとっては簡単に忘れられるような出来事ではなかったのでしょう。
せっかく縮まったクラスメイトとの距離を、もう一度失いたくない。
わざと負けようとしたのは周囲との関係を守るための、成香なりの選択だったのだと思います。
しかし、実力を隠して作った関係では本当の成香を受け入れてもらったことにはなりません。
自分らしさを捨ててまで、周囲に合わせる必要はないはずです。
成香へ何と声をかけるべきか迷っていた伊月。
そんな伊月の背中を押したのが雛子でした。
成香が本気で戦ったことで会場の空気が悪くなっても、伊月が心から褒めればいい。
雛子は、成香にとって伊月の言葉がどれほど大きいのか理解していました。
その言葉を受けた伊月は、成香に本気で戦うよう呼びかけます。
成香はわざと負ける考えを捨て、全力で決勝戦に挑み、見事に優勝。
観客から送られたのは恐怖の声ではなく大きな拍手でした。
成香が自分の強さを隠さなくても受け入れてもらえると知った瞬間です。
ただし、この場面の陰の功労者は雛子でしょう。
成香が伊月に支えてもらう一方で、その伊月を支えたのは雛子でした。
雛子には敵わない?
最終回が成香を中心とした物語だったことは少し意外でした。
主人公がお世話をしてきた雛子ではなく、成香の恋心と成長によって物語を締めくくったからです。
しかし、成香を支える伊月を動かしたのは雛子でした。
出番は決して多くありません。
それでも物語の重要なところで伊月を理解し、正しい方向へ導いています。
成香は伊月に支えてもらう存在。
雛子はその伊月を支えられる存在。
この違いが、人のヒロインとしての立ち位置を表しているように感じました。
成香回として満足できる最終回でありながら、最後にはやはり雛子には敵わないのかと思わされた回でもありましたね。


コメント